どうも、アライッペです。
先日、所用で幕張の方へうかがいまして(これについては後日のブログに記します)、その用事がお昼には終わってしまい、さてお昼ご飯どうしよう、となりました。
ただ、海浜幕張には私好みのお店が無いものでして(マリンスタジアムや幕張メッセの用事の時に毎回悩みます)。
ちょうど運動のために幕張本郷駅まで歩こうと思っていたので、じゃあ幕張本郷駅周辺でどうか、と思ったのですがそこにも行ってみたくなるお店は見つかりませんでした。
その日が日本ダービーの前日だったので、じゃあちょっとレースはやっていないけど中山競馬場を覗いて行こうか、ついでにダービーの前日発売も買っちゃおう、となりました。
というわけで今度は西船橋駅か、東中山駅あたりで気になるお店を探しました。
すると、やっと見つかりました。今回のブログはそちらのお店になります。
降り立ったのは京成線の東中山駅。小さな駅で、駅前にはコンビニがなんとか一軒あるだけであとは民家と畑、みたいな感じです。
そんなところになんだかとても評判の良いラーメン屋さんがあったのです。
これまでの私のブログを読んでいただいている方はお気づきかと思うのですが、「アライッペは結構濃い味、こってり系が好きなのかな?」と。
それは否定はしないのですが、別にいつもいつも濃いものを食べているわけではなく、ラーメンで言えばあっさり系も好きです。まあ、ラーメンならなんでもイケるわけです。
というわけでこの日選んだお店は、あっさり系の名店です。
お店の名前は「とものもと」。このような質素な佇まいで、周辺環境に溶け込んでいます。
人気店と聞いていましたから、並ぶか?と思っていたのですがタイミングが良かったようで並びはありませんでした。
お店は夫婦で切り盛りしているようで、中に入ると「いらっしゃいませ」と明るく出迎えてくれます。
入り口すぐ右側に小さな券売機があります。海浜幕張から幕張本郷まで、3kgの道のりを歩いてきた私は、暑くて汗をかいていたので気分はつけ麺でした。「特製つけ麺」¥980と、名前が気になった「紅孔雀卵かけご飯」¥200を。
L字型カウンターのみ7席程度の店内、一番右端に着席し、食券を提出して待ちます。
待っている間に調べると、先ほどの卵かけご飯の卵、「紅孔雀」とは、船橋の二和にある押木養鶏場さんが長年の研究の末産み出した、自慢の卵だそうです。
そして、この「とものもと」さんも地産地消をスローガンに掲げていて、だからお店で使用している卵は全て地元船橋産の卵「紅孔雀」だということなんですね。
他にも、スープに使っている出汁としての「ホンビノス貝」、トッピングの海苔、小松菜は全て船橋産、ごはんのお米も千葉県産というこだわりようです。
ちなみに化学調味料も不使用だそう。
そんなこんなで注文の品がやってきます。後から書きますが、先に出てきたのは卵かけご飯ではなく、つけ麺の方でした。それがこちら。見てください。まずビジュアルの完成度が高くないですか?
スープは、濁りがほとんどなく澄んでいて、その表面に油、そしててるてる坊主のようなワンタンが泳いでいます。鶏出汁と貝出汁のブレンドらしいです。
トッピングは別皿。写真を撮ったのはこの一枚だけなので見えにくいですが、この卵、海苔、小松菜が地元船橋産のやつですね。
そして、麺。あれ?と思いませんか?そう、一般的なつけ麺と違って、平打ちのピロっとした麺が汁に浸っています。
これは、「昆布水」と言われるもので、昆布を一定時間水に浸して作った、ややヌメりのある液体のようです。昆布水と麺だけでは美味しい味がするというわけではないのですが、このヌメりのある昆布水をまとった麺をつゆにつけるとあら不思議、旨味が混ざり合って複雑な味わいを奏でます。
味は全体的にはやはりあっさりです。私の舌が未熟なので、ホンビノス貝の「これが貝だ!」っていう味わいはあまり感じなかったのですが、店内を漂う香りに貝出汁のものを強く感じました。
麺量は確か「大盛」はなかったと思いますが、並盛でも結構量が多いように思います。
昆布水をまとった麺をスープにつけていると、スープまでトロトロしてくるので、それは好き嫌いが分かれるかもしれませんね。
私がすごく気に入ったのは「ワンタン」です。全体的にあっさりの中で、このワンタンの中身はしっかりとした味が付いていました。確かワンタン二個トッピング¥150というのがあったので、次に来た時は「特製」ではなく、ワンタントッピングにしたいです。それで、できるならワンタンWにしてワンタン麺に… そのくらい美味しいワンタンでした。
そして、遅れてやって来たのが「紅孔雀卵かけご飯」。なぜ遅れたかというと、一手間かけられてから提供されるんです。
麺類は基本的にご主人が切り盛りしての提供なのですが、卵かけご飯は奥さんが作っていました。
注文ごとに本枯れ節(鰹節)を削って、紅孔雀卵の白身と黄身を分け、白身の方はご飯と混ぜて、黄身の方はそのままご飯に乗せて、割るタイミングをお客さんに委ねます。削りたての鰹節を散りばめて、特製の醤油を回しかけ、ようやく提供です。そのため、時間がかかったわけです。
食べてみると、「ほわぁ〜」って気分になります。訳わかんないと思いますが、卵のまろやかな味わいが堪能できて、「やっぱり卵料理最強は卵かけご飯だろ」と思わせられます。
欲を言うなら、醤油は別添で、後から好きな量を掛けられたらいいかな。最初から掛かっていたのがチョイしょっぱかった。醤油を全体に満遍なく行き渡らせるには結局混ぜなきゃいけなかったので。
というわけでつけ麺もご飯もすっかり平らげて、満腹です。
食べているうちに後続のお客さんが増えて来て、15時閉店でこの時14時半なのに満席です。やっぱり私はタイミングが良かったんですね。
こんなところにこんな店が、って感じで、中山競馬場からも徒歩10分程度のところなので(家とは反対方向ですが)、これはまた訪れましょう。今回はつけ麺で、基本のラーメンも食べてないもんね。
「ごちそうさま」と言って退店すると、「ありがとうございます。またお願いします」の声。こういう基本的なところがしっかりしてるのが、うれしいです。
帰り道は中山まで歩きながらこのお店のことを調べていたのですが、ご主人は難病を患って一旦オープンしたお店を閉め、その後病気を克服されて再オープンして、とここに至るまでに紆余曲折があったそうな。そういった点や地産地消の精神、そして「この東中山でずっと営業を続けて、地元を盛り上げたい」という考えをお持ちのようで、何とも応援したくなるお店ですね。
ちなみに訪れた中山競馬場は、コースをメンテナンスしてて、ダートコースに砂が無く、芝コースの埒(らち)も外されてて困惑しました。秋に訪れよう。
では、また次回…